本好きでも文章が上手いわけではない

なんだ前回の記事はメンヘラがすぎるだろきしょ。

まあ、打って変わって近頃はわりと元気です。

 

 

最近はというと、久しぶりに小説を読んでいる。

本は良い。低予算で長く楽しめる娯楽だし、中断からの再開後もすぐにその世界に戻れるので、俺のような集中力のない人間でも辛くない。

 

 

というわけで、直近で読了した作品の感想を書きたいと思う。

こちらです。

 

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)

 

 

独白するユニバーサル横メルカトル。短編集であり、ジャンルとしてはホラー?なのかな?

日本推理作家協会賞を受賞した作品も収められているとのことで、興味を持った一冊。

 

 

全編通しての感想を一言でいうと「悪趣味」だ。

作者の作風と言っていいんだろうけど、どの短編もグロのオンパレード。映像作品におけるグロ描写は平気だし、むしろ好んで見る俺でもちょっと具合悪くなった。

文章の方が想像を掻き立てられる分キツい。

だがしかし文章は丁寧で読みやすく、サクサク読めた。好みの文体なのかもしれない。

 

全部で8編の作品が収められている。

俺が面白いと感じたのは「Ωの聖餐」「オペラントの肖像」「卵男」の3編。

 

こう書くと若干のネタバレになるが、ドンデン返し好きの俺の好みに、この3編はピッタリはまった。

特に「オペラントの肖像」は第三次大戦後の近未来の管理社会が舞台であり、ディストピアSF好きとしては気に入らざるをえない設定だった。他の作品と比べてグロが抑え目なのも良かったかもしれない。

表題である「独白するユニバーサル横メルカトル」はそんなに好きじゃなかった。

あとインターネットやりすぎオタクなので、ユニバーサルメルカトルが邪魔して頭に入ってこなかったよ。

 

まとめると、グロ描写平気な人にならオススメって感じ。

 

あと書きながら調べてて気づいたけど、作者の平山夢明氏って、小野不由美の「残穢」に実名で登場した実話怪談界隈で有名な人じゃん。

この中にも1編くらい実話が元になってる話があるかもと考えるとさらに面白い。